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整形外科と形成外科ってどう違うの?
みなさまこんにちは。院長の曽我部です🍀
今回は外来でときどき受ける質問、「整形外科と形成外科ってどう違うんですか?」についてお答えしようと思います。
整形外科は、骨、筋肉、靭帯、関節、腱など、身体の支持と運動機能に関わる部分の疾患や外傷を治療する分野です。整形外科医は、骨折や脱臼、関節炎、腱炎、筋肉の損傷、スポーツ傷害などの治療を専門とします。整形外科手術には、骨折修復手術、人工関節置換術、脊椎手術などがあります。
よく間違われやすいのですが、「整形外科」と「美容整形外科」は全く異なる分野です!!
一方、形成外科は、身体の外見を改善するために外科的技術を用いる分野で、美容整形や再建手術、先天性欠損症の治療、がん切除後の再建手術などを行います。形成外科医は、美容整形、乳房再建、皮膚欠損修復、奇形成形の修正、手の再建などの手術を行います。顔の傷など、綺麗に治すことにも長けている診療科といえます。美容外科も形成外科の一分野です。以下に形成外科で扱う一般的な疾患分野を列挙します。
- 先天性奇形(先天異常):顔や手足、心臓や脳などの発育不全や異常を伴う疾患。
- 腫瘍:皮膚、乳房、口腔、骨格などの腫瘍。
- 無菌性壊死性骨壊死:骨の壊死による病気。
- 手の外傷、四肢の切断:整形外科の中の手外科と重複する分野です。
- 神経・血管疾患:神経障害、静脈瘤、リンパ浮腫、動脈瘤など。
- 眼瞼下垂:上まぶたの下垂による視力低下を改善する手術。
- 乳房形成・再建:乳房減少・形状不良・再建のための手術。
- 耳介再建:先天性欠損、後天的な外傷による欠損の修復手術。
- 皮膚再建:皮膚欠損の修復手術。
- 顔面外傷:顔面の外傷による傷跡の修正や再建手術。
- 美容整形:美容目的での手術。たとえば、鼻の整形、目のたるみの治療、脂肪吸引など
要約すると、整形外科は運動機能に関わる部分の疾患や外傷を治療するのに対し、形成外科は身体の外見を改善するために外科的技術を用いる分野です。
ただし、両分野の領域には重なる部分があるため、患者の状態に応じて両分野が協力して治療を行うこともあります。
例えば整形外科でも皮膚の腫瘍を扱ったり、傷を綺麗に治すための治療を行うことが可能です。私はもともと手の外科を専門としていたため、形成外科と結びつきが強く、指の切断に対する再接着術を始めとして共同で治療にあたったことも多々あります。
整形外科と形成外科のどちらを受診したら良いだろう?と迷われましたらぜひ一度当院を受診してください。その疑問にお答えし、最適な治療をご提供致します。