整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・骨粗鬆症外来

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ティーツェ(Tietze)症候群

ティーツェ症候群とは、肋骨と胸骨(みぞおち)の関節軟骨の炎症によって起こる胸の痛みです。肋軟骨関節症候群とも呼ばれます。軟骨は、関節や骨を保護する強くて柔軟な結合組織です。胸骨と肋骨をつなぐ軟骨は、特に硬くて丈夫で、胸郭を保護する役割をしています。

ティーツェ症候群は、肋骨と胸骨の接合部にある軟骨が何らかの原因で刺激を受けたときに起こり、この刺激によって、関節の周りに炎症が起こり、胸痛や腫れを引き起こすと考えられます。

ティーツェ(Tietze)症候群は胸の痛みが続く疾患です

 © 2023 Cleveland Clinic.

ティーツェ(Tietze)症候群の原因

ティーツェ症候群の原因は完全には解明されていません。胸や肋骨に過度の負担をかけることが原因の一つと考えられています。激しい運動や、重い物を持ち上げたり、胸を強くぶつけたりした後は、十分に休息をとり、体を休ませるようにしましょう。

ティーツェ(Tietze)症候群の症状

症状としては胸の痛み、肋骨の周りの痛みや圧痛、腫れ、熱感などがあります。症状が突然現れる場合もあれば、徐々に現れる場合もあります。

ティーツェ(Tietze)症候群は胸の痛みがでる疾患です

ティーツェ(Tietze)症候群の検査

ティーツェ症候群は、他のさまざまな疾患と見分けにくいことがあります。肋骨や胸の周辺の痛みがでるほかの疾患には、肋骨骨折、GERD(慢性逆流性食道炎)、線維筋痛症、ループス症候群などが考えられます。上記疾患との鑑別のために、レントゲン検査、血液検査を検討します。

ティーツェ(Tietze)症候群の治療

患部の安静と鎮痛薬で治療することができます。仕事や学校で、胸や肋骨に負担をかけるような作業や運動をしなければ、特別に休む必要まではありません。ただし、激しい運動を再開する前に、症状が十分に改善しているか確認しておく必要はあります。症状が数週間経っても改善しない場合は、関節にコルチコステロイドを注射することがあります。通常、数週間で症状が改善しますが、数か月かかる場合もあります。

参考文献)

・Tietze Syndrome. Cleveland Clinic.

先生から一言

ティーツェ(Tietze)症候群は、あきらかな原因がなく生じた胸の痛みとして来院される疾患です。よくお話を聞くと、痛みがある場所に負荷がかかるようなエピソードがあります。

他の胸痛を引き起こす疾患を除外することが重要ですので、長期間続く胸の痛みがあればご来院ください。

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