DISEASE DETAILS 疾患一覧
けが(外傷)
皮膚創傷(切り傷・裂創・切創)
皮膚創傷(切り傷・裂創・切創)とは
包丁やカッターナイフなど鋭い器物で皮膚が切れて生じる外傷の総称です。受傷状況によっては、血管・神経・腱の損傷を伴うことがあります。傷の深さや長さ、創縁の開き具合に加え、砂・金属・ガラス・木片などの汚染の有無は、感染や機能障害のリスク評価に重要です。ガラスや金属はX線で見つけやすい一方、木片などの有機物は写りにくく、状況に応じて超音波検査で確認することがあります。
受診の目安(迷うときは受診を)
・出血が止まらない、または動脈出血が疑われる
・深い/長い創、脂肪が見える、創縁が大きく開いている
・しびれ・感覚低下・動かしにくさがある(神経・腱損傷の疑い)
・顔面、手指、関節周囲など機能・整容面の配慮が必要な部位の創
・土砂・金属・ガラス・木片など異物混入が疑われる汚染創
・動物咬傷・ヒト咬傷(感染や深部損傷のリスクが高い)
・破傷風ワクチン歴が不明/未接種、汚染創・刺創 など
※出血時は清潔な布で持続的に圧迫し、可能であれば患部を心臓より高く挙上してください。
受診までの注意
受傷直後は清潔な布で持続的に圧迫止血し、可能なら流水で汚れを洗い流してください。アルコール等で強く擦ることは避け、創を清潔に覆ってから受診してください。
検査・評価
診察で出血・痛み・知覚や運動の異常、腱・血管・神経損傷の有無を確認し、必要に応じて画像検査を行います。汚染や異物の混入が疑われる場合は、単純X線でガラス・金属の検出、超音波で木片などX線で見えにくい異物の同定を検討します。創の全層が確認できない場合や深部損傷が疑われる場合も画像検査を考慮します。
出血、創部痛、しびれ、可動域の低下に加え、感覚が鈍い・力が入りにくいといった訴えがある場合は、神経や腱の損傷を疑います。創全体の観察と圧迫止血、神経・血管の評価、隣接する関節の動きの確認が基本となります。
初期対応
医療機関では、十分な洗浄(灌流)と異物除去、必要に応じたデブリードマンを行います。感染徴候の監視と適切な創被覆も重要です。破傷風予防は創の種類とワクチン接種歴に基づき判断します。
治療(閉鎖方法の選択)
創の部位・長さ・汚染の程度・緊張・感染リスクを総合して、テープ固定、皮膚接着剤、縫合(単純縫合など)を選択します。顔面など整容面を重視する部位では、丁寧な創縁合わせと適切な抜糸時期の設定が重要です。創条件が整わない場合は遅延一次縫合や二次治癒を検討することがあります。

抜糸・再診の一般目安
部位により目安が異なります(例:顔 3–5日、頭皮 7–10日、上肢 7–10日、体幹 10–14日、下肢・関節部 10–14日など)。創の状態や生活動作に合わせて個別に調整します。
当院の方針
三国ゆう整形外科では、診察と必要な画像検査(X線・超音波など)で深部損傷や異物の有無を確認し、洗浄・異物除去・適切な創閉鎖を行います。神経学的評価や可動域測定、整容面への配慮まで含めて、医学的所見に基づき丁寧に対応します。受傷後の再診や抜糸時期、創部の保護・保湿・紫外線対策など、治癒過程に沿ったアフターケアもご案内します。
神経・血管損傷が疑われる切り傷、汚染や挫滅が強い傷、深く広い裂創、関節に及ぶ可能性のある傷、止まりにくい出血を伴う傷などは、専門設備のある基幹病院での治療が適切です。当院でまず評価し、必要に応じて連携病院へ速やかにご紹介します。
参考文献)
・Singer AJ. Skin Lacerations. Merck Manual Professional Edition. Reviewed/Revised May 2025. Accessed October 24, 2025.
・Forsch RT. Laceration repair: a practical approach. Am Fam Physician. 2017;95(10):628–36.
・中村 真巳.創傷処置・止血.Emer-Log.2025;38(4):510-515.

先生から一言
切り傷(切創)は「どの科へ行けばよいか」迷われがちですが、傷の診療は整形外科の専門領域です。三国ゆう整形外科では、日常の小さな切り傷から手指の深い外傷まで幅広い症例に対応し、適切な評価と治療(洗浄・異物確認・縫合/縫わない選択・傷あとケア)を行います。「これくらいで受診していいのかな?」という段階でも構いません。少しでも不安があれば、遠慮なくご相談ください。阪急三国駅から徒歩1分、当日受診も可能です。WEB予約・お電話で受け付けています。