DISEASE DETAILS 疾患一覧
あし(下肢) の痛み・しびれ
メタタルサルジア
メタタルサルジアとは
中足骨頭、または足のMTP関節(指の付け根の関節)周辺の痛みです。
(下図をご参照ください)
最も多いのは、第2中足骨頭ですが、第3、第4中足骨にも同様に生じることがあります。
あまり聞きなれないかと思いますが、前足部の痛みとしては最も多い疾患の一つでよく見逃されます。

メタタルサルジアの原因
あきらかな原因のない「一次性」のものと、原因を有する「2次性」に分類され、代謝性、神経性、術後、外傷後などのものがあります。
一次性のものは体重負荷による機械的な過負荷が原因であると類推されていますが明らかではありません。
メタタルサルジアの症状

歩行時に第2中足骨骨頭、MTP関節の近傍に疼痛を自覚します
疼痛を自覚する場所に胼胝(べんち:たこのこと)を形成することが多いとされます
メタタルサルジアの検査
通常、画像所見では目立った異常所見を認めません。したがってほかの鑑別を要する史観を否定するために画像検査を行います。フライバーグ病、モートン病、関節リウマチなどがほかに考えうる疾患となります。
メタタルサルジアにおいて、中足骨長が長い場合、特に第2中足骨が第3中足骨に対して長い場合はメタタルサルジアが起きやすいとされます。
モートン病、フライバーグ病の鑑別にはMRIが有効です。
メタタルサルジアの治療
保存治療がメインとなります。
靴の調整(ヒールのないフラットな靴、足の甲がしっかりホールドできる靴)、アキレス腱ストレッチや足趾運動をはじめとした理学療法、足底版作成(メタタルザルパッド)によって胼胝形成部分への除圧を試みます。それでも改善を認めない場合は中足骨短縮骨切り術、アキレス腱延長手術などを施行します。

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参考文献)
・足の専門医はこう見立てる 総合医学社、天羽 健太郎