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骨粗鬆症
ロコモティブシンドローム(ロコモ)
ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは
筋肉、関節(運動器)の機能低下のことをロコモティブシンドロームとよび、骨折などと併せた運動器
障害として要介護や寝たきりの最大の要因です。ロコモ単独でも危険ですが、ロコモはさらに体の衰弱、認知症、脳血管疾患の原因にもなることが知られています。

ロコモティブシンドローム(ロコモ)は、「からだの衰えにより移動機能が低下した状態」で以下のような症状が出ます
「階段を上るのに手すりが必要」「15分くらい続けて歩けない」「片足立ちで靴下がはけない」
「横断歩道を青信号で渡りきれない」「家のなかでつまずいたり滑ったりする」
といった症状があります(心当たりのある方は多いのではないでしょうか?)
「運動器不安定症」「フレイル」「サルコペニア」も同様に筋肉・運動機能の衰えにかかわる言葉です
またロコモにり患している方は骨粗しょう症も同時にり患していることが多く、併せて検査することが推奨されます
加齢に伴う体の衰え・認知症を予防し生涯元気に生きるためには、ロコモを早期発見・治療し運動習慣をつけることが何より大切です
ロコモティブシンドローム(ロコモ)の症状
- 階段を上るのに手すりが必要
- 15分くらい続けて歩けない
- 片足立ちで靴下がはけない
- 横断歩道を青信号で渡りきれない
- 家のなかでつまずいたり滑ったりする
- なんだか疲れやすい
- 気力がなくなった・何事もやる気が起きない
- 骨粗鬆症を合併し、大腿骨骨折、腰椎圧迫骨折など寝たきりにつながる骨折を引き起こす

ロコモティブシンドローム(ロコモ)の検査
・問診
運動習慣、生活状況、既往歴などを聞くことで、ロコモティブシンドロームのリスクや状態を把握します。
・立ち上がりテスト
座った状態から立ち上がる動作を確認し、運動機能の低下を評価します。片足で立ち上がることができるかもチェックされることがあります。
・二足立位での足踏みテスト
足踏みを繰り返す動作を観察し、足の筋力やバランスを評価します。
・歩行速度テスト
一定距離を歩く速さを計測し、歩行能力を評価します。
・Timed Up and Goテスト (TUG)
座った状態から立ち上がり、3メートル歩いて戻り、再び座るまでの時間を計測します。
・レントゲン検査
歩行機能障害の原因となる変形性関節症などの疾患がないか精査します
・骨密度検査
骨密度の低下は運動機能の低下とも深い関連があります。また点灯しやすくなっているロコモでは骨粗鬆症を合併していると骨折リスクが極めて高くなるため特に早期発見・早期治療が重要となります。
・採血検査
内臓疾患の合併、他にはタンパク質の不足がないかを調べます。
ロコモティブシンドローム(ロコモ)の治療
ロコモティブシンドロームの治療目的は何よりも健康寿命を伸ばすことです。
介護を受けず、自分のことは自分でしたい、子供の世話にはなりたくないと多くの人が願っています。
日本人の平均寿命は年々伸びていますが、健康寿命との差が大きく社会的問題となっています。

もっとも重要な治療は何と言っても「リハビリテーション」です!
具体的に当院では以下のようなメニューを中心に国家資格を有するセラピストがリハビリを行います
・筋力トレーニング:筋力低下が問題の根本原因であるため、特に下肢の筋力を向上させる運動が効果的です。スクワットやレッグプレスなどの筋力トレーニングが推奨されます。
・バランス訓練:転倒リスク・骨折を予防するため、全身のバランスを鍛えるエクササイズが重要です。片足立ちやタンデムウォークなどが効果的です。
・柔軟性向上:関節の可動域を広げるメディカルストレッチングは関節や筋肉の柔軟性を向上させ、日常生活動作(歩行、立ち上がり、室内の移動)をスムーズにします。
・有酸素運動:歩行や水泳、自転車などの有酸素運動は、心肺機能を向上させ、全身の筋力や持久力を高めます。
またロコモの背景には低栄養、低体重、筋萎縮などが合併していることが多いです。院長は抗加齢医学学会の専門医を有しており、科学的根拠に基づいた栄養指導、投薬加療が可能です。タンパク質、ビタミンD、カルシウムの摂取が推奨されますが、これは骨粗鬆症の治療にもつながるため一石二鳥と言えるでしょう。

先生から一言
ロコモを予防し、生涯自分の足で歩く、もしくはできるだけ元気に過ごすため早期発見・治療がとても大切です
またロコモの予防は認知症の予防にも最も効果的と言えます
院長はロコモアドバイスドクターとして専門的かつ分かりやすく予防方法、治療についてご説明いたします
ご自身のこと、ご家族のことでもお気軽にご相談下さい