整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・骨粗鬆症外来

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股関節の痛み

寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)

寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)とは

寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)とは、寛骨臼(股関節の骨盤側の骨、臼のような形態をしている)の形成が不十分で、被覆が浅い(股関節の屋根が浅い)疾患です。

アジア人、特に日本人に多く、男性では0〜2%、女性では2〜7%が寛骨臼形成不全と言われています。

体重を支える部分の面積(荷重部)が狭いため、部分的に負荷が集中してしまうことによってその部分の軟骨がすり減ってしまい、変形性股関節症を将来的に発症するリスクが高くなります。

寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)の原因

発育性股関節形成不全(Developmental Dysplasia of the Hip: DDH)の放置例、

もしくは初期治療後に後遺症として寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)となることがあります

骨盤、股関節の解剖

昔は先天性股関節脱臼(CDH)という用語が使われていましたが、現在では発育性股関節形成不全(DDH)という用語が使用されます。これは股関節の形成不全の原因は一様ではなく、股関節の脱臼、亜脱臼、臼蓋形成不全という幅広い病態を有し、股関節の成長に伴って病態が刻々と変化していくことを反映しています。

新生児期の股関節形成不全に伴う不安定性が認知されずに数カ月にわたり放置されたり、もしくは股関節脱臼の状態に移行してしまうと、二次的に臼蓋の発育が妨げられDDHが完成すると考えられます。

寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)の症状

寛骨臼形成不全に伴う骨形態異常によって股関節不安定性を生じることにより股関節の疼痛、ないし変形性股関節症の発症の原因となります。
しかしながら Center-edge angle (CEA)<20°のk準を満たす寛骨臼形成不全であっても股関節痛や変形性関節症を発症しない場合もありレントゲン画像と症状が明確に相関しないこともあります。

寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)の検査

寛骨臼形成不全はレントゲンで診断が可能です

レントゲンの両股関節正面像において

CE角が20°以下のものを寛骨臼形成不全、もしくはSharp角が成人男性で38〜42°以上、成人女性で43〜45°以上のものを寛骨臼形成不全と診断します。

両股関節正面画像において、Sharp角とCE角を計測することで診断が可能です

寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)の治療

症状が軽い場合には鎮痛剤や杖、ダイエット、運動療法などを利用して保存療法を行います。

保存療法を行ったあとも痛みが続く場合は年齢、変形の程度を考慮して手術方法を選択します

若年の方であれば関節鏡視下棚形成術、寛骨臼回転骨切り術(RAO:Rotational Acetablular Osteotomy)などを検討します。

高齢ですでに高度な変形が見られる場合は人工股関節置換術 (THA: total hip arthroplasty)を施行します

寛骨臼回転骨切り術:寛骨臼の骨を切って場所を変え、大腿骨の被覆をおおきくします

I Sakuma et al. A bone cutting device for rotational acetabular osteotomy (RAO) with a curved oscillating saw. ICS, Volume 1268, June 2004, Pages 632-637

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