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肩の痛み
痛風(高尿酸血症)
痛風(高尿酸血症)とは
痛風は生活習慣病の一つです。高尿酸血症を背景に、関節内で結晶化した尿酸結晶が原因となって発症する結晶誘発性関節炎です。足の親指の付け根をはじめ、膝や肩、手首など様々な関節の腫れを伴う痛みとして発症します。
痛風(高尿酸血症)の原因
飲酒(ビール)、食事が高尿酸血症の原因となります。尿酸値の多い食事としては、レバー(鶏>豚・牛)、干物、あんこう、カツオ、マイワシなどが挙げられます。イメージの通り、暴飲暴食が引き金となって痛風発作が発症することが多いです。また痛風には遺伝性があり、ほかに罹患しているご家族がいる場合、発症リスクは高くなります。
痛風(高尿酸血症)の症状
高尿酸血症だけではめだった症状がありません。しかし尿酸値が高い状態(血清尿酸値>7.0mg/dL)が持続すると足の親指のつけね(MTP関節)、膝、など全身の関節に急激な強い痛みと腫れを生じ、「風が吹くだけで痛い」と例えられる関節炎を生じます。
痛風(高尿酸血症)の検査
レントゲンにて関節内に沈着した尿酸結晶が認められることがあります。膝などの関節液が貯留しやすい関節の関節液検査で尿酸結晶が認められれば診断が確定します。血液検査で尿酸値が高値で、急激な関節炎があってもほぼ診断が確定します。
痛風(高尿酸血症)の治療
痛風による関節炎の症状が強く、痛み・腫れがあるときにはまずは抗炎症薬(NSAIDsなど)で症状をコントロールします。多くの関節が腫れているときは短期的にステロイドを併用することもあります。
関節炎の症状が収まった後に高尿酸血症に対する薬物療法を行います。
再発の予防のためには尿酸値を 6.0mg/dL以下に維持する必要があります

先生から一言
痛風は急激に発症する関節炎として受診される方が多く、激痛のため歩けなくなることすらあります。まずは痛みと急性期の炎症をしっかりコントロールすることが大事です。しかし痛風ないしその原因となる高尿酸血症は、高血圧、高脂血症、糖尿病とならぶ生活習慣病であるという認識はまだ根付いていません。高尿酸血症を見つけた場合は尿酸値を下げる治療も必要ですが、食事・運動を組み合わせた生活指導も重要です。当院ではアンチエイジングの観点から生活習慣病の予防、治療に対する医学的なアドバイスを行っています。ぜひお気軽にご相談ください。