整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・骨粗鬆症外来

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スポーツによる障害

足関節後方インビンジメント症候群(三角骨障害)

足関節後方インビンジメント症候群(三角骨障害)の原因

三角骨障害に代表される足関節後方インピンジメント症候群(Posterior ankle impingement syndrome)はサッカーにおいてのインステップキック、バレエにおけるポワントポジション、ダッシュ時に足関節にかかる底屈力などの繰り返しの外力や、足部の捻挫など足関節付近の外傷を契機に発症することが多いです。

三角骨障害では足関節の後方に運動時の疼痛がみられます
三角骨障害では足関節の後方に運動時の疼痛がみられます

インピンジメントの原因となる病態には狭義のいわゆる三角骨障害のほか、距骨後突起(posterior process of talus)によるインピンジメント、後突起の骨折、骨棘、石灰沈着性炎症組織、そして滑膜炎など炎症性軟部組織によるものなどがあります。

足関節後方インビンジメント症候群(三角骨障害)の症状

一度疼痛が起きると、その後の繰り返す足関節の底屈運動により炎症は慢性化してしまいます。

特にスポーツアクティビティの高いアスリートには症状が遷延する傾向があります。

受診時に足関節後方の腫脹や疼痛はないこともあり、アキレス腱が痛いと言って受診されることもありますので,問診だけでなく仔細な触診が重要です。

足関節を底屈強制することによって疼痛が再現されることで診断されます。

他に鑑別すべき疾患は、陳旧性足関節靱帯損傷、踵骨後部滑液包炎、足趾屈筋腱腱鞘炎、色素性絨毛性滑膜炎(PVS)など炎症性・腫瘍性病変などです。

足関節後方インビンジメント症候群(三角骨障害)の検査

画像所見では足関節の単純X線撮影側面像にて距骨後方に遊離した骨片や後突起を確認することができます。

MRIは炎症の確認や腫瘍性病変との鑑別に有用です。

距骨の後方に三角骨を認めます。周辺の組織とぶつかることで痛みがでます

足関節後方インビンジメント症候群(三角骨障害)の治療

初期治療は保存治療です。安静、NSAID投与、局注、物理療法や運動器リハビリテーションで軽快することもあります。

しかし特にスポーツ選手の場合は、十分な安静期間が取れないため経過が遷延する傾向にありますし、早期競技復帰が難しいです。そのようなケースでは手術治療を選択することになります。

手術治療は外側、もしくは内側から直接アプローチして骨片を取り出す従来法である open surgery が行われてきました。その術後成績は復帰までに5か月かかったという報告もありますし、術者の習熟度に依存する傾向があります。

その後、より低侵襲な関節鏡視下三角骨摘出(Arthroscopic surgery)が確立され、従来法に比べて術後成績は安定し、より早期に復帰することが可能となりました。スポーツ選手で特に早期復帰を望む足関節後方インピンジメント障害の選手に対しては鏡視下手術が積極的に考慮されます。

参考文献)

・野口 英雄. 足関節後方インビンジメント症候群(三角骨障害を含む). B Orthop. 24(13) 79-85, 2011

・足の専門医はこう見立てる.

・Hess, G. W. (2011). Ankle impingement syndromes: a review of etiology and related implications. Foot & ankle specialist, 4(5), 290-297.

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