整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・骨粗鬆症外来

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膝の痛み

オスグッド・シュラッター病(Osgood-Schlatter病)

オスグッド・シュラッター病(Osgood-Schlatter病)とは

1903年にOsgood, Schlatterの両氏によって報告された、脛骨粗面の骨端症の一つです。10歳代前半のスポーツをしているお子さんに多く見られる疾患です。日常的にもよく見られる疾患であり、約30%は両側に発症するといわれています。下の画像のように、膝蓋腱と言われる腱が脛骨の付着部である脛骨粗面を繰り返し牽引することによって生じ、部分的な剥離骨折を認めます。

オスグッド病は骨端線(成長線)が閉じきるお子様に特有の疾患です。脛骨粗面部では10歳ころに骨端核が出現して徐々に発育し、男子では18歳ころに、女子では16歳ころに癒合が完成して大人の骨に成長します。骨に成長しきるまでの間、この軟骨の部分はストレスに弱く、脆弱です。そこに2つの要因、すなわち、①身長が伸びることによる大腿四頭筋の緊張の増大、②スポーツ活動により繰り返す負荷が加わり、腱が骨を繰り返し引っ張ることでバリっと骨がはがれていくイメージです。

脛骨粗面の剥離骨折(または裂離骨折ともいいます)

オスグッド・シュラッター病(Osgood-Schlatter病)の症状

脛骨粗面(下腿の前面の骨の出っ張り)の疼痛があります。症状が軽度の時は、押さえたとき、運動したときのみに痛みがあります。しかし無理をして運動を続け、剥離骨折が進行すると歩行しているだけでも強い疼痛が生じ、足を引きずって歩くような(跛行:はこう)状態にまでなってしまうことがあります。

オスグッド・シュラッター病(Osgood-Schlatter病)の検査

診断はさほど難しくありません。まずは成長線が閉じきる前のお子さんであるか確認します。医師の問診で、どのようなときに痛みが出るのか、どの部位に痛みが出るのかを詳細に聴取します。

身体診察で、脛骨粗面に疼痛があること、レントゲンで剥離骨折の所見を認めれば診断は確定します。剥離骨折の段階まで至っていなくても、痛みの部位や痛みが生じる状況からオスグッド病と診断することもあります。剥離骨折が起こる前に診断したほうが、安静・治療期間は短くて済むため、私は骨折が起こるまで治療を先送りにしないほうが良いと考えています。

オスグッド・シュラッター病(Osgood-Schlatter病)の治療

患部の安静、原因となるスポーツの休止が重要な治療です。疼痛の程度、レントゲン画像の所見に応じて治療内容は少し異なります。脛骨粗面を押さえたときの痛みが軽度で、かつ運動の後だけに疼痛が出る場合はスポーツそのものを休止とせず、運動の前後にしっかりストレッチをすること、装具装着を検討します。疼痛が強く、レントゲン画像で剥離骨折がある場合は、約4週間のスポーツ休止を指示します。その間、まったく運動をしなくなると下肢の筋肉がやせてしまうため、脛骨粗面、膝蓋腱に負荷のかかりにくいストレッチや筋力訓練を行います。

スポーツ治療経験の豊富な理学療法士によるリハビリテーションも極めて有効です。大腿四頭筋をはじめとする下肢の筋肉の緊張度、柔軟性を評価し、適切なストレッチを指示します。また運動休止期間中の筋力低下を防ぐための筋トレメニューの立案、実行も併せて行います。

Osgood-Schlatter 装具
Osgood-Schlatter 装具

治療を受けず放置した場合、骨端線が閉じた後も疼痛が続く場合があります。これは後遺症(遺残性障害)であり、レントゲン画像では剥離した脛骨粗面の骨片が脛骨から離れて遊離していることがあります。この場合、遊離している骨片の摘出などの手術加療が必要となることもあります。

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