整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・骨粗鬆症外来

06-6396-1374
診療時間
9:00~12:30 13:00
まで
× ×
14:45~18:15 × × × ×
                     
  • ※休診日 水曜午後・土曜午後・日曜・祝日
WEB予約 アクセス

DISEASE DETAILS 疾患一覧

あし(下肢) の痛み・しびれ

サルコペニア(Sarcopenia)

サルコペニアとは

主に加齢により全身の筋肉量と筋力が自然低下し、身体能力が低下した状態です。筋肉の量は40歳以降徐々に減少し、60歳以降はをさらにその減少が加速します。タンパク質の摂取不足と運動量の減少によって、作られる筋肉より分解される筋肉が多くなることが原因と考えられています。運動器不安定症、ロコモ、フレイルと相関する疾患概念で、要支援・要介護、認知症の発症と密接に関係しています。肝硬変・肝細胞がんへの進展にかかわる可能性があることも示唆されています。

ちなみに「サルコペニア」とは、ギリシャ語で筋肉を意味する「sarx」と、喪失を意味する「penia」を組み合わせた造語で、1989年にRosenbergが提唱した概念です。

サルコペニアは筋肉がやせ、衰える疾患概念を指します

サルコペニアの原因

加齢による活動量の減少、栄養不良、ホルモンの変化、慢性炎症、ミトコンドリア機能の低下、筋タンパク質合成能の低下や分解の促進、運動ニューロンや筋衛星細胞の減少など、多岐にわたることが知られています。

サルコペニアの症状

立ち上がり、歩行がままならなくなり、面倒なので余計歩かなくなってしまうという悪循環を生じます。そのため急激に歩行機能が減少し、寝たきりにつながりやすくなってしまいます。
頻繁につまづいたり立ち上がるときに手をつくようになると症状がかなり進んでいると考えられ、積極的にトレーニングを行うことがその後の生活の質的な安定に大いに役立ちます。

本疾患によるつまづきや歩きにくさは筋力低下が原因とは気づかれにくく、気づかないまま歩行機能の低下が進行しすぐに寝たきり・廃用になってしまうという恐ろしさがあります。

サルコペニアの検査、診断

特に大腿四頭筋の萎縮、手足が細くなる、転倒しやすいなどの項目を丁寧に問診することが重要です。

サルコペニアの診断方法については、わが国の日常診療では、アジア人のデータを基にしたAWGS(Asian Working Group for Sarcopenia)基準の使用が推奨されています。2019年に改訂されたAWGS2019では、男性の握力の基準が28kg未満に変更され、また骨格筋量測定用診断装置のない地域やプライマリケア現場においても評価ができるようサルコペニアの簡易な診断法が追加されました。例えば、下腿周囲長などのスクリーニングで「リスクあり」と判断された場合、「握力」または「5回椅子立ち上がりテスト」によって骨格筋機能を測定し、いずれかが低下している場合は「サルコペニアの可能性あり」と診断します。装備の整った病院での診断においては、骨格筋量はDXA法やインピーダンス(BIA)法を用いて測定され、身体機能は、「Short Physical Performance Battery(SPPB)」もしくは「5回椅子立ち上がりテスト」で判定することができます。また、歩行速度のカットオフ値も0.8m/秒以下から「6m歩行速度(通常歩行速度)1.0m/秒未満」に変更されています。

サルコペニアの治療

理学療法士の指導の下、スクワットなどの運動で足腰の筋力をつけることが有効です。また日頃の生活でも積極的に歩く、階段を使うなどの心掛けが必要です。

併せて食事に十分気を配ることも大切です。主食、主菜、副菜を揃えてバランス良く、たんぱく質・カルシウム・ビタミンDをしっかりとることが重要です。特に体内でつくることのできない必須アミノ酸のうち、バリン、ロイシン、イソロイシンの「BCAA」は筋肉の材料やエネルギー源となり積極的に摂取する必要があります。

先生から一言

院長はアンチエイジングの専門医でもあり、医学的に適切な食事、栄養管理に関する知識も有しています
まずはご来院いただき、お話を聞かせていただくことが大切です
無理なく続けられる運動、食事療法を一緒に決めていきましょう

Information      連絡先

06-6396-1374           

お電話でのご予約はできません。