整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・骨粗鬆症外来

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けが(外傷)

足根洞症候群

足根洞症候群(Sinus Tarsi Syndrome)とは

足根洞(そっこんどう)は、距骨と踵骨によって構成され、足部外側に開いた漏斗状のくぼみです。足根洞症候群は足根洞に痛みが生じる疾患で、足関節外側の疼痛が特徴的です。足の疲れや痛み、しびれなどを引き起こすことがあります。靴がきつい、高いヒールを履いている、立ち仕事や歩くことが多い人によく見られます。

足根洞症候群は足首の外側に痛みがでる疾患です。

足根洞症候群の原因

足根洞には、神経受容体や神経終末が多く存在しており、これらの神経受容体の機能異常と神経終末への異常刺激が本症の病因であると考えられています。

ハイヒールの使用、足関節の内返捻挫、内反足やO脚、扁平足、足関節を形成する下腿骨・距骨・踵骨の変形、痛風・関節リウマチなどの疾患が要因となります。足関節捻挫では外側靭帯の損傷より、下部の距骨下関節部の損傷が主な要因?と推定されています。

足根洞症候群の症状

典型的には足首の捻挫後に、外側の痛みがよくならないという症状がみられます。足関節の慢性的な痛み、内がえし強制に抵抗して疼痛が生じます。症状が進行すると、歩行障害をきたすこともあります。

足根洞症候群の検査

足根洞の圧痛が強く、内側への強い捻じれに抵抗して疼痛が生じます。同部への局所麻酔注射(キシロカインテスト)も診断価値が高いです。レントゲン検査では、足関節周辺の骨や関節の形態異常がないかを調べます。 超音波検査では関節の炎症や腫脹、液貯留を調べます。

足根洞症候群の治療

まずは手術以外の保存治療を行います。軟膏や湿布、NSAIDsの薬物療法、温熱療法、足関節装具療法を行います。足根洞へのステロイドを含む局所麻酔のトリガー注射は診断的治療となります。

捻挫後の慢性足関節不安定症を認める症例が多く存在するため、両肢位でのバランス改善を目的に、後脛骨筋、腓骨筋、足部内在筋の筋力トレーニングを行います。関節への負荷を調整するために、症状に応じた肢位での筋力トレーニング(非荷重位、あるいは荷重位)を行います。バランスボードなどを用いた後脛骨筋および長短腓骨筋の協調訓練も有効です。

保存療法で改善しない場合は、足根洞の滑膜、脂肪組織や瘢痕組織などの軟部組織を掻爬する手術が検討されます。

参考文献)

・杉本 和也. 足根洞症候群 (sinus tarsi syndrome) の治療経験.

・関節外科 Vol.37 No.6(2018)

・高倉義幸、小俣訓子.足根洞症候群.足の運動療法.第1版. 高倉義典編 東京:メジカルビュー社;2015。p.192-194

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