整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・骨粗しょう症外来・ペインクリニック

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こどもの整形外科

こどもロコモ

こどもロコモは、成長期の子どもで「体を動かす力(骨・関節・筋肉のはたらき)」が弱くなり、日常生活や体育の動きがうまくできなくなる状態を指します。体が硬くなったり、バランスが取りにくくなったりすることで、しゃがめない、前に曲げられない(前屈ができない)、腕が上がりにくい、片脚立ちがぐらぐらするといったサインが目立つようになります。このような状態が続くと転びやすくなったり、運動中のケガにつながりやすくなるため、早めに気づいて対策することが大切です。

こどもロコモはなぜ注目されるのか/背景

近年、成長期の児童生徒では体格が向上している一方で、運動能力は1985年頃と比べて低下し、十分に回復していないと指摘されています。さらに、学校における外傷・骨折は1970年頃と比べて約3倍に増えており、子どもの運動器に関する課題が増加しています。

その背景として、前屈で手が床につかない、踵をつけたまましゃがめない、バンザイができない、片脚立ちができないなど、柔軟性やバランスといった基礎的な身体機能の低下がみられる子どもが増えていることが挙げられます。こうした“運動機能の低下”が、いわゆるこどもロコモの増加につながっているのではないかと危惧されています。

一方で、運動のし過ぎによるオーバーユース症候群も依然として課題であり、現代の子どもは「運動し過ぎる子」と「運動しない子」に二極化している点も重要です。

こどもロコモ チェックリスト

お子様の動作を観察し、当てはまるものがないか確認してみましょう。

1. 基本の4大動作の確認(柔軟性・身体機能の低下のサイン)

体の硬さ:膝を伸ばしたまま前に倒れてお辞儀をしたときに指先が床につかず、床から20cm以上離れてしまう

足首や股関節の硬さ:かかとを床につけたまま最後までしゃがみ込めない、あるいは左右で動きやすさに大きな差がある

バランス能力の低下:片脚立ちが左右どちらかで5秒間保てない、もしくは保てても大きくふらつく

肩まわりの柔軟性が低下:両腕を上げてバンザイをしたときに、腕が耳の横までしっかり上がらない

2. 日常生活・運動のサイン(不器用さのサイン)

歩容の乱れ: よくつまずく、歩き方がおかしいと感じる。

運動の苦手意識: ボール投げや雑巾がけがうまくできない。

防御反応の遅れ: 転びそうになった時、とっさに手が出ず顔を打ってしまうことがある。

お子さんの症状に不安を抱える保護者の方へ:まずは整形外科へ

学校の運動器検診の結果を受けて、「体が硬い」「バランスが悪い」と指摘され、不安を感じていらっしゃる保護者の方も多いのではないでしょうか。最も大切なのは、「こどもロコモ」と見える症状の背景に、成長期特有の疾患や、見逃したくないケガが隠れていないかを確認することです。体の硬さや片脚立ちの不安定さ、しゃがみ込みの困難さは、単なる柔軟性の問題に見えても、まれに股関節や脊椎などの疾患が関係している場合があります。

整形外科では診察によって全身の動きや左右差、痛みの有無を評価し、必要に応じてレントゲンなどの検査を行い、「重大な病気が隠れていない」ことをまず確認します。ご家族にとっても、「大きな問題がない」と分かるだけで不安が軽くなります

参考)学校検診の後の診察で見つかる可能性が高い疾患は?

運動器検診後に受診した児童生徒(3年間で約2万例)を調査した報告によると、「異常なし」40.4%、「脊柱側弯症」40.8%が多く、次いで「下肢の拘縮(身体の硬さ由来)」8.3%、スポーツ障害(例:オスグッド/ジャンパー膝等)などが続きます。発育性股関節形成不全、ペルテス病、大腿骨頭すべり症などの重大疾患も少数ながらが見つかり得る点が強調されています。

事後措置としては「指導観察」が最多で、リハビリ、保存療法、手術例は少数です。

異常なしの中に分類される子供でも、運動能力が低かったり、運動が不器用であったり、体が硬くて「しゃがみ込みができない」「片脚立ちができない」児童生徒は、いわゆる「こどもロコモ」と考えられます。

リハビリテーションでロコモを改善しましょう

こどもロコモは、リハビリテーションで状態を評価し、適切な運動やストレッチを続けることで改善が十分期待できます。成長期の子どもは、柔軟性やバランス、体の使い方など「鍛え直せる」部分が多いため、無理のない範囲で正しい方法を継続することが大切です。

当院では、リハビリスタッフが動作・柔軟性・バランスなどを確認し、お子さんの状態に合わせた運動メニューを段階的にご提案します。さらに整形外科医が、痛みの有無や成長期の特徴を踏まえて、安全に進めるためのポイント、日常生活での注意点、体育やスポーツとの付き合い方まで具体的にアドバイスします。

お子さんの体はまだ成長の途中です。今の小さな「できない」「痛い」を早めに乗り越えることが、将来のケガ予防や運動への自信につながります。こどもロコモが気になる方、運動器の痛みや動きに不安がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。😊

参考文献)

・新井貞男:特集 こどもロコモ – 運動器検診でのスクリーニングと対応のポイント.日本医事新報 (4994):18-26, 2020.

記事監修:曽我部 祐輔 医師 (三国ゆう整形外科 院長/日本整形外科学会認定 整形外科専門医)

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