整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・骨粗しょう症外来・ペインクリニック

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あしの痛み・しびれ

痛風・高尿酸血症

突然の関節の激痛や腫れは、痛風発作のサインである可能性があります。当院では痛みのコントロールを最優先とし、内服治療や関節内注射により、つらい急性症状の早期軽減をめざします。炎症が落ち着いた後は、尿酸値の適切な管理と個々の生活習慣に応じた指導を行い、再発予防まで一貫してサポートします。また、高尿酸血症は心筋梗塞・脳卒中といった心血管イベントとも関連することから、高血圧などの併存疾患にも配慮した包括的な治療が可能です。

大阪市淀川区(三国・十三エリア)で痛風・高尿酸血症にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。三国駅より徒歩1分、三国ゆう整形外科にてお待ちしております。

痛風・高尿酸血症とは

痛風は、血液中の尿酸値が慢性的に高い状態(高尿酸血症)が続くことで、関節内に蓄積した尿酸結晶が炎症を引き起こす疾患です。好発部位は足の親指の付け根ですが、足首・膝・手首・肘など全身の関節に及ぶこともあります。成人男性の約20〜25%が高尿酸血症(血清尿酸値7.0mg/dL以上)に該当するとされており、適切な治療を受けないまま放置すると、痛風発作の反復にとどまらず、腎障害(痛風腎)・尿路結石・動脈硬化といった深刻な合併症リスクを高めます。

痛風発作は突然発症し、12時間以内に疼痛がピークに達するのが特徴です。患部の関節は著明な発赤・腫脹・熱感を呈し、わずかな接触でも激痛を伴うため、歩行が困難になることも少なくありません。発熱・悪寒などの全身症状を伴う場合もあります。無治療でも2〜3週間で症状が軽快することがありますが、発作を繰り返すにつれて再発間隔は短縮し、慢性痛風や痛風結節の形成、さらには不可逆的な関節破壊へと進行する恐れがあります。

痛風発作(母趾MTP関節)
足関節にできた痛風結節:Gouty tophus of the ankle joint

痛風・高尿酸血症の原因

尿酸は体内で自然に合成されるほか、食事から摂取されるプリン体の代謝によっても産生されます。尿酸値を上昇させる主な要因としては、アルコールの過剰摂取、果糖を多く含む清涼飲料水、プリン体含有量の高い食品(レバー・干物・魚介類など)の摂りすぎ、および脱水状態が挙げられます。

尿酸の溶解限度(約6.7mg/dL)を超えると結晶化が生じやすくなり、9mg/dL以上に達すると痛風発作が高頻度で引き起こされます。また、遺伝的素因も発症に深く関与しており、家族に痛風の既往がある場合は特に注意が必要です。

痛風・高尿酸血症の検査と診断方法

痛風(痛風発作)の診断にあたっては、まず血液検査により尿酸値および腎機能(クレアチニン・eGFR)を評価します。発作中は尿酸値が一時的に正常域へ低下することがあるため、数値のみで否定せず、臨床症状および診察所見と総合的に判断することが重要です。また、生活習慣病として関連の深い脂質異常症(高脂血症・高コレステロール血症)や糖尿病についても同時に評価し、再発予防につなげます。高尿酸血症の診断基準は一般に血清尿酸値7.0mg/dL超とされていますが、女性は尿酸値が低めに推移しやすい傾向があるため、臨床的には6.0mg/dL超においてもリスク因子として慎重に対応します。

画像検査においては、X線(レントゲン)が慢性期における骨びらんや関節破壊の評価に有用です。関節超音波(エコー)検査では、腫脹の程度に加え、尿酸塩結晶に特徴的な所見であるdouble contour signが確認できる場合があります。確定診断が必要な際には、関節穿刺により関節液を採取し、尿酸塩結晶を直接同定することで診断を確定します。

痛風発作の治療

急性期はまず痛みと炎症のコントロールを最優先とし、基本はNSAIDs(ロキソプロフェン、ジクロフェナクなど)で対応します。NSAIDsが使いにくい、または効果不十分な場合は、副腎皮質ステロイドを短期間のみ使用します。目安としてプレドニゾロン20〜30mg/日で開始し、炎症が落ち着けば数日で終了します。内服が難しいときは、ステロイドの関節内注射を選択することがあります。患部の冷却・患肢の挙上・安静などの非薬物療法も症状緩和に有効です。

高尿酸血症に対する治療・痛風発作の予防

尿酸降下薬は急性期が沈静化してから少量で開始し、数か月をかけて段階的に増量します。薬剤の選択にあたっては、腎機能・併存疾患・薬物相互作用を考慮したうえで、尿酸排泄促進薬(ベンズブロマロン、ドチヌラド)または尿酸生成抑制薬(アロプリノール、フェブキソスタット、トピロキソスタット)のいずれかを選択します。導入初期は尿酸値の変動により発作が誘発されやすく、開始1か月目に最も多く認められ、その後は漸減する傾向があります。発作の再発予防には低用量コルヒチンの併用(コルヒチン・カバー)が有効であり、3〜6か月の継続投与を目安とします。

国内ガイドラインでは、痛風発作または痛風結節を有する患者に対し、血清尿酸値を原則6.0mg/dL以下(結節を有する場合は5.0mg/dL以下も考慮)に管理することを推奨しています。米国リウマチ学会(ACR)も同様に、すべての痛風患者で6.0mg/dL以下、痛風結節を併存する場合は5.0mg/dL以下を目標値として推奨しています。さらに、血清尿酸値6.0mg/dL超では心血管イベントリスクの上昇が報告されており、再発予防のみならず心腎保護の観点からも、厳格な尿酸管理の意義は高いといえます。

高尿酸血症は“サイレントキラー”:生活習慣病・動脈硬化リスク

高尿酸血症は、高血圧・脂質異常症・糖尿病と並ぶ生活習慣病の一つです。関節内に沈着した尿酸塩結晶は血管にもダメージを与え、心筋梗塞・脳卒中・末期腎不全(透析導入)といった重篤な合併症を引き起こすサイレントキラーです。治療の目的は尿酸を下げるだけではなく、全身の臓器を保護し、合併症を予防することにあります。そのため、痛風発作が落ち着いても、高尿酸血症に対する治療を継続することが重要です。

高尿酸血症は“サイレントキラー



①高尿酸血症は、高血圧・脂質異常症・糖尿病と並ぶ生活習慣病の一つ。

②高尿酸血症は心筋梗塞・脳卒中・末期腎不全(透析導入)といった重篤な合併症を引き起こす

③痛風発作が落ち着いても、尿酸降下薬や生活習慣の改善で高尿酸血症に対する治療を継続することが重要

痛風・高尿酸血症改善の5つのポイント

合併症を予防するうえで、薬物療法と並行して生活習慣の見直しも不可欠です。以下の5つのポイントを日常生活に取り入れましょう!

① 服薬・体重管理: 薬は自己判断で中断せず、医師の指示のもとで継続します。急激な体重減少は尿酸値を一時的に上昇させるため、緩やかな減量を心がけます。

② 水分補給: 尿酸の排泄を促すため、水・麦茶などを中心に1日2Lを目安に摂取します。

③ 食事: 適正体重の維持を目標とし、プリン体含有量の多い食品(レバー・干物・魚介類など)を控えめにする一方、野菜・乳製品を積極的に摂取します。

④ 飲酒: アルコールは尿酸値を上昇させるため、適量を守るとともに週2日以上の休肝日を設けます。

⑤ 運動: ウォーキングなどの有酸素運動が尿酸値の改善に有効です。一方、激しい無酸素運動は尿酸産生を促進するため避けることが望ましいです。

少し息が弾む程度の早歩き」が生活習慣病の予防に有効

よくある質問(FAQ)

Q. 発作中に尿酸を下げる薬は始めますか?

A. 通常は炎症が完全に収まってから開始します。発作中の開始は悪化・遷延の恐れがあります。

Q. 目標とする尿酸値は?

A. 原則6.0mg/dL以下、結節がある場合は5.0mg/dL以下を目指します。到達後も維持が大切です。

Q. どの関節でも痛風になりますか?

A. 初発は母趾MTPが多いですが、足首・膝・手首・肘・指などさまざまな関節に起こり得ます。

参考文献)

・日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改訂委員会.高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版[2022年追補版].東京:診断と治療社;2022.

福内 友子.高尿酸血症の治療 食事・栄養・生活指導.日本臨牀.2024;82(6):878-884.帝京大学薬学部 臨床分析学研究室.(特に生活習慣のアドバイスについて参考にさせていただきました。医療関係者の方は是非ご一読ください)

・渡部 紗由美,今田 恒夫.高尿酸血症・痛風の疫学.日本臨牀.2024;82(6):834–839.

・寺脇 博之.尿酸.診断と治療.2025;113(増刊):78–81.

記事監修:曽我部 祐輔 医師 (三国ゆう整形外科 院長/日本整形外科学会認定 整形外科専門医)

最終更新日:2026年3月8日




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