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スポーツ・部活をケガなく、長く続けるために──整形外科リハビリの重要性
スポーツに打ち込んでいると、怪我や痛みはどうしても避けられない場面があります。しかし、「これくらいの痛みなら様子を見よう……」と無理を重ねてしまうことが、結果として回復を遅らせ、大切な時間をロスする原因にもなりかねません。
当院では、整形外科専門医による緻密な診断と、理学療法士による専門的なリハビリテーションを掛け合わせ、単なる除痛にとどまらない「早期復帰」と「再発予防」の両立を目指しています。
今回のブログでは、スポーツに伴う痛みの原因であるスポーツ外傷・スポーツ障害について解説しつつ、スポーツリハビリの有効性をお伝えします。

その痛み、スポーツ外傷?それともスポーツ障害?
スポーツによる痛みや不調は、発症の仕方と原因の性質から大きく「スポーツ外傷(急性)」と「スポーツ障害(慢性)」の2つに分類して考えると理解しやすくなります。
スポーツ外傷
転倒や選手同士の接触、ジャンプの着地ミス、急な切り返しなど、ある“1回の強い外力”をきっかけに起こる急性のケガを指します。受傷した瞬間をはっきり自覚できることが多く、直後から強い痛み、腫れ、熱感、内出血、関節の不安定感、可動域制限(動かしづらさ)が出やすいのが特徴です。代表例としては骨折、脱臼、捻挫(靭帯損傷)、肉離れ、半月板損傷、関節軟骨損傷などが挙げられ、特に「体重がかけられない」「変形して見える」「動かすと激痛が走る」「関節がガクッとする」といった症状がある場合は、重症度が高い可能性も考えられます。またスポーツ外傷は、同じ“捻挫”という言葉でも、軽い靭帯の伸びから完全断裂、さらに骨挫傷や軟骨損傷、半月板損傷を伴うケースまで幅が広く、痛みの場所だけで自己判断すると見落としが起こりやすい領域でもあります。
足関節捻挫、前十字靭帯損傷(ACL)、内側側副靭帯損傷(MCL)、半月板損傷、突き指(靭帯損傷・骨折)、肩関節脱臼、肘内側側副靭帯損傷、肉離れ(ハムストリング・ふくらはぎ)などがスポーツ外傷の代表的なものです。
スポーツ障害
強い外力が一度加わるのではなく、練習や試合での動作が繰り返されることで、特定の部位に負荷が蓄積して徐々に痛みが出てくる慢性の不調を指します。最初は「違和感」「張り」「動き始めだけ痛い」といった軽い症状でも、練習量の増加や休養不足が続くと痛みが強くなり、パフォーマンス低下やフォームの崩れ、さらには別の部位への二次的な痛みにつながることがあります。スポーツ障害の背景には、練習量(オーバーユース)、柔軟性低下、筋力不足や筋力バランスの偏り、左右差、成長期の骨端部の弱さ、姿勢やアライメント(O脚・X脚、扁平足など)、動作の癖(着地・切り返し・投球フォーム)など複数の要因が絡み合うことが一般的です。
代表例としてはシンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)、ランナー膝(腸脛靭帯炎)、野球肩・野球肘、腱炎や付着部炎(アキレス腱炎、膝蓋腱炎、上腕骨外側上顆炎=テニス肘など)、疲労骨折、腰椎分離症、オスグッド病、シーバー病、足底腱膜炎などが挙げられます。特に成長期の部活では、骨や腱の成長スピードに筋肉の柔軟性が追いつかず、膝やかかと、腰に痛みが出やすいことが知られており、「中学生の膝の痛み」「高校生の腰痛」「部活でスネが痛い」「走ると膝の外側が痛い」「投げると肩や肘が痛い」といった症状はまさにスポーツ障害に該当する典型例です。
当院で治療経験のあるスポーツ障害・外傷一覧
当院では、以下の多岐にわたるスポーツ関連の疾患に対し、専門医による診断と理学療法士によるリハビリテーションを行っています。
肩・肘・手肢の障害
- 肩: 野球肩(リトルリーグ肩)、肩腱板断裂、肩インピンジメント症候群、肩関節不安定症、肩鎖関節脱臼、四辺形間隙症候群
- 肘: 野球肘(上腕骨内側上顆炎)、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)、変形性肘関節症
- 手・指: TFCC損傷、マレット指、突き指、スキーヤーズサム
下肢(股関節・膝)の障害
- 股関節: 股関節インピンジメント、グロインペイン症候群(鼠径部痛症候群)、弾発股、股関節唇損傷、大転子滑液包炎
- 膝: 膝前十字靭帯損傷(ACL)、膝後十字靭帯損傷(PCL)、膝関節半月板損傷、オスグッド・シュラッター病、膝蓋骨脱臼・不安定症、腸脛靭帯炎(ランナー膝)、有痛性分裂膝蓋骨、Hoffa病(膝蓋下脂肪体炎)、滑膜ひだ(タナ)障害、膝伸展機構障害
足関節・足部の障害
- 足首: 足関節捻挫、足関節前方/後方インピンジメント症候群(三角骨障害)、アキレス腱断裂、アキレス腱付着部症、足根洞症候群、腓骨筋腱障害
- 足部: 足底腱膜炎、外反母趾(母趾種子骨障害)、有痛性外脛骨、リスフラン関節損傷、ターフトー、踵部脂肪褥症候群、シーバー病(Sever病)、ケーラー病(Köhler病)、フライバーグ病(Freiberg病)、イセリン病(Iselin disease)
骨折・筋肉・その他の外傷
- 骨折: 疲労骨折(脛骨など)、Jones骨折(第5中足骨基部骨折)、尾骨骨折、骨挫傷
- 筋肉・その他: 肉離れ、シンスプリント、腰椎分離症・すべり症、異所性骨化(骨化性筋炎)、皮膚創傷(切り傷・擦り傷)
三国ゆう整形外科のスポーツリハビリの強み
- 的確な診断: 専門医が診察と画像検査(レントゲン・エコー)を組み合わせ、痛みの原因と損傷度を緻密に特定します。
- オーダーメイド治療: 医師と理学療法士が連携し、競技特性や練習状況に合わせた最適なリハビリを提供します。
- 目標逆算型プラン: 復帰目標から逆算した段階的メニューで、痛み・筋力・動作など「今」優先すべき課題を明確化します。
- 継続的なサポート: 院内リハに加え、自宅で5〜10分で取り組める自重エクササイズを提示し、再発予防まで徹底支援します。
- 通いやすさ: 三国駅徒歩1分・駐車場完備・WEB予約対応で、部活や仕事で忙しい方の継続を支えます。
※当院における医師の診察・検査・処置・理学療法は、健康保険の対象です。
再発予防のポイントは「痛みが消えた後」
再発を防ぐコツは、実はとてもシンプル。
まず基本となるのは、日々の練習前後のウォームアップとクールダウンを単なる作業ではなく、完全に“習慣化”してしまうことです。また、土台となる股関節周囲や体幹、さらには片脚での安定性をしっかり整えることで、特定の部位への負担を分散させることができます。
加えて、自分では気づきにくいフォームの癖を、動画や鏡を使って客観的に“見える化”して修正していくことも欠かせません。その上で、練習量は決して急に増やさず、睡眠と栄養をしっかり摂って体の回復力を確保しながら、段階的にステップアップしていくことが、結果として再発しない体への一番の近道となります。

よくある質問(FAQ)
Q:運動を完全に止めないといけませんか?
A:状態によっては、種目や強度を調整して続けられる場合があります。安全な範囲を具体的にご説明します。
Q:どれくらいで復帰できますか?
A:損傷の程度と競技条件で変わります。初診で目標を共有し、段階ごとの到達基準を一緒に設定します。
Q:家でできるケアは?
A:急性期は無理をせず、冷却や負荷調整が基本です。回復期は当院のホームエクササイズを継続してください。
まずはご相談ください
痛みを我慢しながらの練習は、フォームの崩れや別部位の故障につながりやすくなります。
三国ゆう整形外科では、診断→リハビリ→復帰判定までを一貫して行い、部活・クラブ・競技スポーツの早期復帰と再発予防をサポートします。気になる痛みがあれば、お早めにご相談ください。

参考文献と出典
・Timpka T, Alonso JM, Jacobsson J, et al. Injury and illness surveillance in track and field: a prospective study of world-class athletes. Br J Sports Med. 2014;48(7):483-490.
・スポーツ外傷のきほん. 整形外科看護. 2022;27(11):1088-1089.
・日本臨床スポーツ医学会誌. 2022;30(1).