整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・骨粗鬆症外来

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2023.04.22 骨粗しょう症

骨粗しょう症の治療ってどんなもの?

みなさまこんにちは🍀、院長の曽我部です

骨粗しょう症に対する早期発見、早期治療についてのお話を以前のブログでさせて頂きました

骨粗しょう症の治療において重要なのは、自分の正確な骨密度を把握し、背骨の圧迫骨折がないかを確認することです。この2つにより、最適な治療方法を概ね決定できます。

当院では、ガイドラインに準拠した「大腿骨」と「腰椎」の測定が可能な骨密度測定器を導入しています(手やかかとでの測定は不正確です)。

骨粗しょう症検査は保険適応であり、予約不要です。検査は痛みや負担が少なく、約5分で簡単に行えます。当日、検査後すぐに結果をご説明いたしますので、スムーズに最適な治療を開始できます。骨粗しょう症の検査は、自分の健康を守るために非常に重要です。定期的な検査(4~12ヶ月ごとに1回程度、治療状況によって間隔が異なります)を受けることで、将来の骨折リスクを減らすことができます。

ガイドラインに準拠した GE社製「骨密度測定器」Prodigy Fuga C
ガイドラインに準拠した GE社製「骨密度測定器」Prodigy Fuga C

厚生労働省から「骨粗しょう症検診の見直し、対象拡大、早期把握」への通知があったことが報じられています(2022年9月29日、共同通信社記事、Yahoo!ニュース掲載)。

骨粗しょう症という疾患への注目が集まり、予防の重要性が再確認されています。超高齢化社会の日本では、介護人員不足も懸念されるため、一人一人が健康的に生涯を過ごすことが社会から求められてきています。

骨粗しょう症の検査を受けることで、自分の骨の状態や骨密度を正確に把握し、将来の骨折や転倒を防ぐ対策をとることができます。治療には運動、食事の改善、薬物療法などがあり、検査結果に基づいて最適な治療法を選択できます。

骨粗しょう症治療薬とは

骨粗しょう症治療薬は大きく3つのカテゴリーに分けられます。

骨吸収抑制薬:骨を壊す細胞(破骨細胞)の働きを抑制し、骨密度の低下を防ぐ。
骨形成促進薬:骨を作る細胞(骨芽細胞)の働きを促進し、骨密度を向上させる。

骨代謝改善薬:骨の新陳代謝を調整して適正化する

【骨吸収抑制薬】

骨吸収抑制薬は、最も一般的に使用される骨粗しょう症治療薬です。主な骨吸収抑制薬には、以下のものがあります。

ビスフォスフォネート(例:アレンドロン酸、リセドロン酸):骨粗しょう症治療の基本となる薬剤です。長い歴史があり、安全性も確立されています。服用も簡単で、骨折リスクを低減する効果が高いため、初期治療に適しています。1日、1週間、1か月、1年製剤があり、ニーズに合わせて様々な薬剤を選択することが可能です。
SERMs(選択的エストロゲン受容体モジュレーター、例:ラロキシフェン):骨密度を向上させるとともに、乳がんのリスクを低減する効果があります。
デノスマブ(プラリ):注射での投与で、骨密度の向上と骨折リスクの低減に効果があります。

【骨形成促進薬】

骨形成促進薬は、骨吸収抑制薬が効果不十分な場合や、骨折リスクが非常に高い患者さんに用いられます。主な骨形成促進薬には、以下のものがあります。

テリパラチド:皮下注射で投与し、骨密度の向上と骨折リスクの低減に効果があります。投与期間は2年間でそれ以降はビスホスホネートなどほかの薬剤への切り替え(逐次療法)が必要です。
アバロパラチド(オスタバロ):テリパラチドと同様に皮下注射で投与し、骨密度を向上させ、骨折リスクを低減します。使用期間は18か月で、それ以降はビスホスホネートなどほかの薬剤への切り替えが必要です。
ロモソズマブ(イベニティ):皮下注射で投与し、骨密度を向上させ、骨折リスクを低減する効果があります。原則として投与期間は12か月となります。米国の治験で血管イベントリスクが高くなる可能性があると報告されたため、日本でも過去一年以内に心筋梗塞、脳梗塞などの血管イベントリスクがあった方には使用できません。

【骨代謝改善薬】

活性型ビタミンD:エルデカルシトールは、活性型ビタミンDの類似物であり、腸でのカルシウムの吸収を向上させ、骨からのカルシウムの放出を抑制します

ビタミンK2:ビタミンK2は、骨を形成するためのタンパク質であるオステオカルシンを活性化させ、骨生成を促進する効果があります。

【骨粗しょう症治療薬の選択】

骨粗しょう症治療薬の選択は、患者さんの年齢、性別、骨密度、骨折リスク、既往歴、副作用リスクなどの個々の状況によって異なります。2015年度版「骨粗しょう症の予防と治療のガイドライン」に基づく治療方法は以下の通りです。閉経後の早期にエストロゲンが不足し、骨吸収が進む場合、SERM(選択的エストロゲン受容体調節剤)の投与が検討されます。カルシウムバランスが負の状態で骨吸収が進む場合、活性型ビタミンDを投与してバランスを正常化します。大腿骨近位部の骨折リスクがある患者には、ビスホスホネートやデノスマブの投与が検討されます。骨形成が低下し、低ターンオーバー型骨粗しょう症が主な原因である場合、骨形成促進薬の投与が理想的です。骨形成、骨吸収のバランスを確認するためには血液検査で骨代謝マーカー(P1NP、Tracp-5B)、ビタミンD血中濃度、ミネラル(カルシウム、リン、マグネシウム)、肝機能や腎機能などを調べておくことがとても重要です。

骨粗しょう症薬にはさまざまな種類があり、骨密度検査、腰椎レントゲン、血液検査をもとにして最適な薬剤を選択する必要があります
骨粗しょう症薬にはさまざまな種類があり、骨密度検査などをもとにして最適な薬剤を選択します

骨粗しょう症検診🦴は予約なしで当日受診可能です。

当院の使命は「骨粗しょう症を早期発見・治療し、生涯骨折を起こさず、健康寿命を延ばすお手伝いをすること」です。

皆様の受診をお待ちしております😊

骨粗しょう症による骨折を予防し、健康寿命を延ばして生涯元気に自分らしく過ごしましょう😊

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