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天気予報が痛みの予報?天気痛の謎に迫る
三国ゆう整形外科の曽我部です。
「雨の日や気圧が下がる前に、肩や腰がうずく気がする」そう感じたことはありませんか?
結論から言うと、”長く続く痛み(慢性痛)は天気の影響を“受けやすい人がいる”ことが、海外の大規模研究などで示されています。特に湿度が高い日、気圧が低い日、風が強い日に、痛みが強まる傾向がありました。一方で、新しく起こる急な腰痛(ぎっくり腰)の“発症そのもの”は天気と無関係という報告もあり、影響は「増悪感」に出やすいと考えられます。天気による影響は個人差が大きいのが特徴です。

なぜ天気で痛みがぶり返すの?
気圧が低下すると関節内外の圧のバランスが崩れ、関節包や靱帯、筋膜の張力がわずかに変化します。いっぽう湿度が上がると体が冷えやすく、むくみも出やすくなるため、筋や腱の滑走が悪くなって関節のこわばり感が増します。さらに強い風や天候の不安定さは自律神経のゆらぎや睡眠の質の低下を招き、その結果として痛みの感じ方が敏感になってしまいます。
イギリスにおける天気痛の研究
英国のスマホ縦断研究(参加者2,658人, 15か月)では高湿度・低気圧・風が強い時に痛みが生じやすいことが示唆されました。気温・降雨量との明確な関連は乏しいという結果も出ており、これは私には意外な結果なように思われました(整形外科の外来では、寒い日は節々の痛みを強く訴える方がおおい印象があります)。特に慢性痛の「増悪」で天気の影響が出やすい一方で、新規の急性腰痛の発症自体とは関連が薄いと示されました。天気が引き金になるのはもともとある症状の増悪だということになります。
気分の落ち込みや生活リズムも痛みの感じ方に関与するため、痛み日記をつけたり、気圧・湿度が不安定な日は保温やストレッチをしたり、無理を避けたり、睡眠やストレス管理をおこない、症状が急に強まった場合は医療機関の受診を勧める、という実践的対応が有用であると報告されています。
整形外科で多い“天気痛”に関連する疾患
肩こり/頚部痛
気圧・湿度の変化で僧帽筋や肩甲間部の筋緊張が増し、頭痛や寝違え様痛を伴うこともあります。PC作業やストレスが重なると悪化しやすくなります。
腰痛(慢性腰痛・椎間関節性腰痛など)
気圧低下や湿度上昇で関節包・椎間関節周囲の炎症性反応が揺さぶられ、鈍い痛みのぶり返しや朝のこわばりが出やすくなります。
関節痛・膝の痛み(変形性膝関節症など)
低気圧と高湿度の組み合わせで関節水腫(関節に水がたまる)が悪化し、階段の上り下り・立ち上がり時痛が増えることがあります。
自分でできる“天気痛”対策
痛み×天気の記録
スマホの天気アプリで気圧・湿度・風をメモし、痛みスコア(0–10)と並べて1〜2週間記録。自分のトリガーを把握します。
予報に合わせた“前もってケア”
不安定な日は温熱(入浴・蒸しタオル)、軽いストレッチ、関節を冷やさない装いを。膝はサポーターで関節感覚を安定させるのも有効。
睡眠・ストレス調整
寝不足・気分の落ち込みは痛みを増幅します。就寝前のスマホを控え、深呼吸や短時間の散歩で整えましょう。
痛みが強い日は“無理をしない”
予定を軽くしたり、重い家事は分散。安静を取りすぎずに、痛くない範囲で動くのが大切です。
三国ゆう整形外科の天気痛専門治療:大阪・淀川区で「雨の日の痛み」を諦めない
大阪市淀川区、阪急三国駅すぐにある三国ゆう整形外科は、開院以来、天候の変化に伴う痛み(天気痛)でお悩みの方々を多数治療してまいりました。私たちは、天気痛を「天気のせいだから仕方ない」と諦めるべき症状ではないと考えています。
低気圧による関節内の圧力変化、湿度による冷えやむくみなど、痛みの引き金は複合的です。そのため、当院では患者様一人ひとりの症状と原因を見極め、以下の専門的な治療オプションを複合的に組み合わせたオーダーメイド治療をご提案しています。
注射治療(トリガーポイントブロックなど): 痛みの発生源に直接アプローチし、芯の痛みを迅速に鎮静。
内服・漢方治療: 炎症を抑える薬や、自律神経の乱れ、冷え、むくみを整える漢方薬で体質改善をサポート。
専門的なリハビリ・電気治療: 理学療法士が、天気の波に揺さぶられにくい安定した身体づくりを目指し、関節のアライメント調整や筋緊張緩和を行います。
「天気予報を見るのが怖い」「雨の日は痛みで生活に支障が出る」という方は、ぜひ一度、実績豊富な当院にご相談ください。最適な治療で、生活の主導権を取り戻すお手伝いをいたします。
(阪急三国駅から徒歩/国道176号線沿い/駐車場41台あり)
よくある質問(FAQ)
Q. 痛みが強いのは“天気のせい”だけ?
A. いいえ。睡眠不足・ストレス・長時間同じ姿勢・冷えなどが重なると増幅します。天気は“引き金”のひとつです。
Q. 整体やマッサージだけで良くなりますか?
A. 心地よさは大切ですが、原因(炎症・関節水腫・神経過敏など)に合わせた医学的介入を組み合わせると再燃を抑えやすくなります。
Q. いつ受診すべき?
A. 痛みで生活に支障がある/しびれ・力が入りにくい/関節が腫れて痛む/階段が上り下りしにくいといった場合は早めにご相談ください。
参考文献)
・佐藤 純.天気痛の本質と治療対策.日本頭痛学会誌.2022;49:81–83.
・Dixon WG, et al. How the weather affects the pain of citizen scientists using a smartphone app. NPJ Digital Medicine. 2019;2:105.