整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・骨粗しょう症外来・ペインクリニック

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2025.12.23 整形外科一般

痛みや怪我の「最初の相談窓口」|当院が大切にする【整形外科プライマリケア】の役割

こんにちは、三国ゆう整形外科・院長の曽我部です。

皆さんは「整形外科プライマリケア」という言葉を聞いたことがありますか?

整形外科プライマリケアとは、「まず最初に相談できる窓口」として、整形外科専門医が投薬・注射・リハビリ・装具療法などを組み合わせて、できる限り手術に頼らず痛みを和らげ、必要に応じて基幹病院での精密検査や手術へ適切につなぐ医療のかたちです。

例えばイギリスでは、プライマリケア医は「地域医療の要(かなめ)」として大変重宝されています。また大学病院の救急外来を訪れる整形外科症例の約99%は、入院を必要とせず地域のクリニックで診療可能であるというギリシャの研究データもあります。

今回は、当院が提供する「整形外科プライマリケア」について、そして具体的にどのような症状・お困りごとを相談していただけるのかについて、詳しくお話しします。

1. 「整形外科プライマリケア」とは?

当院のようなクリニックが担う「整形外科プライマリケア」には、大きく分けて2つの役割があります。

まず1つ目は、保存療法のスペシャリストであることです。整形外科を受診される患者さんの多くは、実は手術を必要としない「保存療法」の対象です。大病院では手術に特化した治療が中心になりやすいのに対し、クリニックでは、投薬、注射、リハビリテーション、装具療法などを組み合わせ、「手術をせずにいかに痛みをとり、生活の質(QOL)を上げるか」を追求します。

2つ目は、適切な「相談役:care navigator」となることです。患者さんの症状を見極め、当院での治療が最適なのか、あるいは高度な設備を持つ基幹病院での精密検査や手術が必要なのかを判断し、適切な医療につなぐ「相談役」としての役割を担います。

2. 当院の「整形外科プライマリケア」で幅広く対応する診療

「どこに相談すればいいかわからない」「こんな軽い痛みで受診してもいいの?」と迷う必要はありません。当院は、小さなお子様からご高齢の方まで、あらゆるお悩みにお応えする最初の窓口です。骨、関節、筋肉、神経といった「運動器」にまつわるトラブルは、下記のように幅広く、かつ専門的に対応いたします。

当院で対応可能な症状・疾患と治療

けが(外傷)骨折・脱臼・捻挫・切り傷(縫合を含む)など、急なけがの初期対応

腰・背中の痛みぎっくり腰、坐骨神経痛(おしり〜脚のしびれ)、慢性腰痛など

肩の痛み:四十肩/五十肩、腱板障害、投球時の肩痛など

首の痛み:寝違え、むち打ち、首〜肩の痛み・しびれなど

膝の痛み・変形:歩行や階段での痛み、腫れ・水がたまる、O脚/X脚など

股関節の痛み:足の付け根の痛み、歩きにくさ(変形性股関節症など)

肘の痛み:テニス肘/ゴルフ肘、曲げ伸ばしの痛み、小児肘内障など

手首・手指の痛み:腱鞘炎、ばね指、指のひっかかり・こわばり、しびれなど

腕・手のしびれ:しびれ・感覚低下、細かい作業のしづらさ(ボタンがかけにくい等)

あし(下肢)の痛み・しびれ:足首・かかとの痛み、足が上がらない、こむら返り、足趾の腫れなど

スポーツ整形外科:スポーツ外傷・オーバーユース、パフォーマンス低下、競技復帰に向けたリハビリ

骨粗鬆症(骨密度検査・骨折予防):骨密度検査(DXA等)を含む評価と、将来の骨折リスク低減

こどもの整形外科(小児整形外科):歩き方・姿勢・成長痛・学校検診での指摘など(必要時は専門機関と連携)

交通事故・労災(仕事中のけが):交通事故後は早期に整形外科受診し治療開始、労災にも対応

関節リウマチ:朝のこわばり・関節腫脹など、早期発見と治療で関節破壊の進行を抑制

しこり・できもの/どの科か迷う症状:しこり・腫れ、原因がはっきりしない痛み・しびれなども相談可

3. 五感で診る診断力と、医学的根拠に基づく『切らない治療』の追求

整形外科プライマリケアで大切なのは、画像検査の前に「からだそのもの」を診ることです。画像だけでは痛みの原因が特定できないことも少なくありません。 当院では丁寧な問診に加え、視診・触診で患部の腫れや熱感、動きを直接確認して評価します。そのうえで最新のEBM(根拠に基づく医療)に基づき、薬やリハビリ、生活指導などを組み合わせた、無理のない治療プランをご提案します。

当院の診療は手術経験豊富な整形外科専門医が担当するため、「手術が必要か」「保存療法で改善が見込めるか」を将来の見通しまで含めて判断できます。「手術を受けたくない」「手術以外でよくしたい」という希望にお応えします。

4. 地域病院との「安心のネットワーク」

整形外科プライマリケアで大切なのは、「その人にとって最も良い医療は何か」を見極めることです。

専門施設での治療が不要なケースでは、当院で安心して治療を続けられるよう治療方針をお伝えします。一方で、精密検査や手術を含む高度な治療が必要と判断した場合は、提携している基幹病院へ速やかにご紹介します。当院の役割は、紹介して終わりではありません。検査・治療の結果を共有し、手術前後の通院やリハビリまで見通した連携を行います。必要な医療を、必要なタイミングで途切れなく受けられる万全の体制が、当院の「安心のネットワーク」です。

終わりに:一人で悩まず、まずはご相談ください

「年だから仕方ない」「これくらいの痛みで病院に行くのは……」と、一人で抱え込んでいませんか?整形外科プライマリケアは、あなたの「一番身近な痛みのパートナー」です。

私たちは、皆様の不安を安心に変え、笑顔の毎日を取り戻すお手伝いをします。どんな些細な体の違和感でも、まずは三国ゆう整形外科にご相談ください。

参考文献

・座談会:整形外科プライマリケアを考える 片田 重彦, 石黒 隆, 住田 憲是, 菊地 臣一(司会) 『臨床整形外科』第36巻12号(2001年12月発行)1401~1411頁.

・Marinos G, Giannopoulos A, Vlasis K, Michail O, Katsargyris A, Gerasimos S, et al. Primary care in the management of common orthopaedic problems. Qual Prim Care. 2008;16(5):345–349. PMID:18973716.

・Alqahtani NS. Lifestyle Counseling in Primary Care: Effectiveness, Strategies, and Clinical Implications. Int J Gen Med. 2025;18:6741-6756.

今回の記事の背景:今回のブログは、「整形外科プライマリケアを考える」(『臨床整形外科』第36巻12号)の内容を参考に、当院の理念をまとめたものです。2001年の議論ではありますが、そこで語られた「患者さんに寄り添う心」や「保存療法の重要性」は、今も変わらない医療の本質であり、当院の理念でもあります。

監修:三国ゆう整形外科 院長 曽我部 祐輔(整形外科専門医)

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